桜は、展覧会のためかのように堅い蕾から膨らみ、そっと静かに開花したかと思うと、瞬時に満開、そして突然の風雨は花を蹴散らし、やがて地を流離う花川面の様相へと、そして若葉の緑が狂歌に幕を降ろした。この会期を選択した作品に日々驚かされ続けた。達観の域にある老婆の晴れ、今を必死に生きる少女の憂欝、何も無かったようにまどろむ猫たち、これらの日常風景を桜の下で見つめる機会を得た。何気ない時が、いかに壮絶なドラマを携えているのかを考えざるを得なかった。
作品群は、彫刻としては極上であり、人体の表情・骨格・立ち姿等云うことはなかった。しかし、作家はその表面的彫刻を見せたいとは全く考えていなかったようだ。作家は、彫刻の内面を感じさせたいと願いながらただひたすらに制作に挑んだに違いない、そして被写体の存在自体を彫刻に仕上げた。搬入時の驚きが、楽まで不断に続いた。なんという作品群であり、なんという作家であろうか。
このままで制作を続けていって欲しいと願った。この展覧会は、見た者たちに時間の経過と共に更に強く浮かび上がるドキュメントになるのであろうことを感じた。
関連写真をPicasaにて公開いたしました。画像をクリックすることで別ページにジャンプします。
作品群は、彫刻としては極上であり、人体の表情・骨格・立ち姿等云うことはなかった。しかし、作家はその表面的彫刻を見せたいとは全く考えていなかったようだ。作家は、彫刻の内面を感じさせたいと願いながらただひたすらに制作に挑んだに違いない、そして被写体の存在自体を彫刻に仕上げた。搬入時の驚きが、楽まで不断に続いた。なんという作品群であり、なんという作家であろうか。
このままで制作を続けていって欲しいと願った。この展覧会は、見た者たちに時間の経過と共に更に強く浮かび上がるドキュメントになるのであろうことを感じた。
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小島 靜二
(かしわばら・かずあき)
1963年 東京生まれ
1988年 東京芸術大学彫刻科卒業
1990年 同 大学院修士課程修了
現在 東京 東大和市在住
1963年 東京生まれ
1988年 東京芸術大学彫刻科卒業
1990年 同 大学院修士課程修了
現在 東京 東大和市在住