アメリカから届くポスターを待ちつづけて
もう1ヶ月経った
それは星のポスターで
さそりの心臓という言い伝えが残っている
「もう終わりだ」と言って、男が頭を抱える夢を見た
今まで、見つかることがなかった小惑星が
地球に衝突するという
おれたち全員、いなくなる
その男が父に見えた
父に良く似たおれは
気絶している
死ぬということは、おそらく
物語がない世界へ行くということだと思う
もう、物語に助けてもらわなくても
いいということだと思う
生きるということから
信じられる
信じるのではなく
信じられる
あなたは信じられるか? と
宗教が大晦日にやって来る
すでに
意味を教えられ
忘れていく
学びよ
呼んでみたが
かぼそい風が
クラリネットのような水道管を
通り抜けていくだけ
あるという
ひとつの必然が
ひとを狂わせ
ないという
すべての未必を
緊縛し川に放る
深沢七郎のギターは「瑞雲」1本ではなく
3本残っている、とミツヒロさんは教えてくれた
2本目のギターにはやはり銘が残っており
「古希」と刻まれている
この場所にいる誰もが、完全ではない