日没の印象 / Impression of Sunset from nonoho55 on Vimeo.
鈴木志郎康「日没の印象」 http://www.catnet.ne.jp/srys/films/nitibotu/nitibotu.html
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10年程前。私はある詩を読みました。
鈴木志郎康さんの「胡桃ポインタ」という詩集に収められた
「箱と胡桃」というのがそれです。
それから10年間、ことある毎に思い出し、たまに読み、そして忘れました。
10年後である今年、最初に読んでみました。
とてもうれしかった。
鈴木さんのやさしさがにじみ出ていて、でも、その やさしさに裏打ちされた、闇があった。
美しかった。
夢のような軽さを自嘲気味に描いた「生きる」と
生い茂った山吹を切り過ぎたときの寂しさの、対比。
明快な進路と、怯え。
さらっとした手触りの中にある、一歩手前の緊張感。
直感と感情と理知と構造と情緒と五感が入り混じった
「考える」と「感じる」が踊り続ける、紙に書かれたフーガ。
そこにいて鈴木さんがなにを感じたのか、に対して
とても公平で、忠実で、且つ厳しい拘り。
素晴らしい詩だと思いました。
年末、Twitterに鈴木さんがいることを、恩師である山田兼二先生のアカウントから知りました。
すぐフォローしました。
そして、以前見て強く感銘を受けた、鈴木さんの映画『臨界2003』を見たくなりました。
なかなか見付からず、探している内に
1974年に撮影され、1975年に完成した16mmフィルム作品『日没の印象』という作品を見つけました。
動く麻里さん、動く草多。私と同い年の鈴木さん。
鈴木さんが作品内で言っていた「なんか、詩を書くっていうことと、映像を撮るっていうことが
ようやく、僕の中で同列に来たという気がしている」という現場を見て
私も鈴木さんの極私的な世界の映像編が立ち上がった瞬間に
時間を越えて立ち会っている気がした。
草多を撮ってる時の照れとか、見ていて言葉にならない。
ワイコンの所が鈴木さんらしくてよいなぁと思う。
物凄く、一生懸命撮ってるんですよね、事前に。
で、軽く落胆。窓ガラス。
新年からグズグズ書いてしまいました。
まだまだ見られる作品が一杯あります。
時間が出来たらまた勝手に書きます。
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