小学生の気持ちで面を打っても、顎も息も上がったままだった
あの時の素振りは
まっすぐ腕を上げ
まっすぐ下ろす
たったそれだけだった
あの位置で止めたい
腕がふらつく
左手で竹刀を握って、右手はそえるだけ
面、の掛け声と同時に
雑巾を絞る様に両手で絞る
中段で構えたときの、竹刀の位置は
臍から拳一個分
先生の何気ない素振りひとつひとつ
子供に掛ける声のひとつひとつ
目を瞑ってきたものである
あれができない、これができない
そのまま大人になった
いくら遅くても
それは必ず取り戻さなければならないものだ
0 responses so far ↓
There are no comments yet...Kick things off by filling out the form below.
Leave a Comment